· 

リフォームができない羽毛ふとん

この季節にもっともご依頼の多い、羽毛ふとんの仕立て替え。写真は、この仕立て替えができなかった羽毛ふとんです。

 

長年使ううちに、中身の羽毛にも汚れ・皮脂等が浸みこんでいきますが、その程度が過ぎるとリフォーム(仕立て替え)はできなくなります。なぜでしょうか・・・

 

 

汚れたダウンは、そのまま使い続けると千切れて粉々になっていき、その結果ダウンボール自体が小さくなります。

           ⬇

洗って乾燥すると、状態のよい羽毛ふとんでも2~3割再利用できない羽毛が出ますが、使い込んだ羽毛ふとんの場合、その割合が高くなります。

           ⬇

仕上げたいおふとんの羽毛量-洗浄乾燥後残った羽毛量=新しい足し羽毛量 となりますが、足し羽毛量が多いほどコスト高に。つまりリフォーム代金が高くなる・・・ということに。

 

お客様の羽毛を再利用することで、買替えより安価によい羽毛ふとんをお仕立てできますので、足し羽毛が多くなる=再利用できない羽毛の比率が高いと、お得感がなくなってしまうのです。

 

こちらのお客様にはその旨お伝えし、今回は買替えをなさることになりました。

 

よい羽毛ふとんであれば、使い倒すのではなくその手前で一度お店下さい。

『これは今がタイミングですね』『あと数年はこのままお使いになって、それから仕立て直ししましょう』など、アドバイスをさせて頂いています。

.................................................................................................................................................................

羽毛ふとんの使い方

この写真は、もう2~3年使った後、仕立て直し or より上質な羽毛ふとんの新調を検討しましょうとお話した、顧客様の羽毛ふとん、の一部です。

羽毛ふとんの頭側足側を決めて、それが分かる様に印をつけておられました。睡眠を大切に考えてらっしゃる方なので納得ですが、なんだか嬉しくて写真を撮らせて頂きました。体格のよいご主人に、縦横共に大きな羽毛ふとんと長い敷きふとんをお作りしたのがご縁でした。お役に立てるって、うれしいです。もっと勉強しよう!と思います。