どうして“合う”枕になかなか出合えないのか?

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小川ふとん店オーダー枕のイラスト画像

➊敷きの寝具に合わせた枕調整をしていないから

まくらは、眠りに必要な道具です。その役割は、敷き寝具と首周りにできる隙間を埋めること。仰向けの時は、首の後ろ。横向きの時は、肩と敷き寝具の間。ここをやさしくそっと埋めて、体を緊張から開放するために使います。

 

つまり、まくらをどんな敷き寝具と合わせてお使いになるのか、その把握がとても大事なのです。

たとえば、当店がよいと思っている敷き寝具を用意し、そこに寝転んでまくら調整をしたとします。

お客様は「具合いいです」と納得してお持ち帰りになります。しかしその夜寝転ぶのは、お客様ご自身の敷き寝具。

当店でまくら調整に用いたものとは異なります。やわらかさが違えば、体の沈みこみが違い、隙間の大きさも違ってきます。

合わない枕一丁上がり、です。

 

では、どうすればよいのか?

ご自身の敷き寝具について、そのお店に伝えることが大事だと思います。これがなかなか難しいのですが・・・

小川ふとん店では、オーダー枕のご予約をいただいた際、敷き寝具について教えてくださいとお伝えします。

敷き寝具全体・品質表示タグの画像を拝見し、なるだけ近い状態を店内で再現して、そこに横になって頂いて最終枕調整をします。

この【お客様の敷き寝具の把握】にもっとも時間を要し、また難しくもあります。

しかし、手を抜いてはいけないところ(=枕の使い心地に直結するところ)、くわえて、お客様ご自身に寝具への意識を高めて頂きたい思いもあり、時間をかけます。

 

率直に申し上げて、眠りにお悩みや困りごとがある場合、枕だけでなく敷き寝具にも注意をしなくてはなりません。

むしろ、しっかり眠るには、枕より敷きの寝具が大事です。枕は敷き寝具に載せて使うもので、あくまでも首・肩周りを楽にしてくれる道具。首から下の体の大半を支えるのは敷き寝具ですから、いい加減に考えてはならない部分です。どんなによい枕を用意しても、寝姿勢が崩れるような敷き寝具では、枕は力を発揮できません。

 

枕と敷き寝具はセットで考える。つまり日常使いの敷き寝具に合わせた枕調整ができれば、枕難民から脱出できると考えます。